建設工事現場等、工事用の臨時電気を引くのが「仮設受電設備工事」です。 東京電力の電柱から1号柱電線を引き、一定期間、電気の利用を可能にします。 工事中は、その臨時電気を利用して工事をします。工事が終了したら、配線等は撤去してしまいます。 低圧の仮設受電の説明です。
仮設電気が受電されるまでの流れ図
現場調査
現場調査 現場調査電気が欲しい現場作業所の要請により、敷地の周辺調査をします。 主に、東京電力の電柱が敷地周 辺にどのように建っているかを調査します。 それらの情報をもとに、以下の項目について作業所と打合せを行います。 受電場 所(受電用電柱を建てる場所) 受電容量 送電希望日 使用期間(工期)
図面作成
東電申請図面作成 東電図面作成現場調査と作業所との打合せをもとに「電気工事設計図」という専用用紙で 申請図面を 作成します。
契約の種類は、ブレーカ契約・回路契約など、いろいろありますが、
負荷設備を全て登録する必要がないのでブレーカ契約を前提に 説明します。
ブレーカ契約は、契約したアンペアブレーカの容量まで電気を使用できます。
東京電力の、どの電柱から作業所の何処に電気を引くのか、距離は何メートルか、
受電盤はどのようなものを取り付けるのか、送電希望日はいつか、などを設計図に記載します。
東電申請
東電へ申込み 東電申込み作業所の管轄の東京電力の営業所へ、申請図面を持参し、
電設窓口で仮設電気引込みの申込みをします。 申込み番号をもらい、
協議(東京電力の電柱上にあるトランスの容量などを調べる)をします。
容量が足りれば、仮設電気引込みの設計があがります、送電まで一週間程度です。
容量不足や、低圧本線がない場合は、設計廻しとなり、設計完了まで 約2週間かかることになります。
内線落成
内線落成連絡 内落 東京電力への申込み図面の通り、電柱(1号柱鋼管ポール)を建柱します。
建柱後、配電盤を図面通りに設置し、計器付きの場合はメーター取付用の計器板も取付けます。
これらの作業を内線工事落成(内落)と言います。
工事費支払い
工事費支払い 工事費支払い仮設受電の場合は、東京電力に臨時諸工料費を支払います。
工事用の仮設受電であっても、使用期間が1年以上であることが確定していれば、臨時諸工料費はかかりません。
しかし、1年未満で受電設備を撤去した場合、あとで請求されます。
臨時工事費を支払うと、落成をあげて「送電確定日」を決めることが出来ます。
外線工事
東電外線工事 東京電力の電柱と、仮設電柱(1号柱)とを繋ぎます。
東京電力の関連工事会社が施工します。 この工事が終わると、実質的には電気が使用可能となりますが、
勝手に使ってはいけません。
送電確定日の調査が終わってから晴れて使用開始となります。
内落調査
東電及び委託業者の内線工事調査 東電送電調査落成をあげた時に決まった「送電確定日」に、
東京電力の担当者が調査しに来ます。
申請図面通りに施工されているか、危険な箇所はないか、などを点検し、問題がなければ送電となります。
不良箇所が有った場合は、改修通知が電気工事店に来ますので、改修し、 東京電力に再調査依頼をします。